イノベーション・ジャパン2021~大学見本市 Onlineに参加しています.
全国大学等の技術シーズを一堂に集め企業へ紹介.技術移転等で研究成果の社会還元を促進する,今年18回目を迎える国内最大規模の産学連携マッチングイベント.8月25日(水)出展研究者プレゼンテーションに登壇いたしました.
まずは一緒に出展した,長年大変お世話になっている同学部の松下光範先生(https://amateras.wsd.kutc.kansai-u.ac.jp/)の紹介から.
スマートフォンを用いた屋内簡易ポインター
関西大学 総合情報学部 総合情報学科 教授 松下 光範
■ 技術概要 ■
スマートフォンに標準搭載されている角速度センサを利用し,室内の3箇所をポイントすることで,簡易的にユーザの位置とスマートフォンの向いている方向を取得する.環境に特別な機器を設置したり,事前にスマホにアプリをインストールする必要がなく,URLを読み込むだけで参加できる.複数人が同時に利用することも可能.
■ 想定される活用例 ■
IoT機器(証明,家電)をポイントし,リモコンとして利用する。屋内の参加型イベントで,自分の位置と指す方向に応じたインタラクションを行う(例:脱出ゲームの操作,アイドル総選挙の投票)
■ 展示のみどころ ■
QRコードを読み込み,壁の3点をポイントするだけで,ユーザがその空間のどこにいて,どの方向にスマホを向けているかがわかる.リモコン代わりに使ったり,イベント参加に使ったりすることができる.
【英文タイトル】A simple indoor pointer using a smartphone
【英文氏名】Mitsunori Matsushita
【英文所属】Kansai University
そしてこれまでの3ヶ月で紹介してきた研究発表をもとにして,イノベーション・ジャパンに出展した本研究室の技術の紹介.
物語の「これまで」と「これから」:物語進度に応じたエキサイティング要約
関西大学 総合情報学部 総合情報学科 准教授 山西 良典
■ 技術概要 ■
現在の自動要約技術は,「ハイライト生成」と「ダイジェスト生成」の2つに大別することができます.前者は盛り上がったシーンや著しく目立つシーンのみを抽出,後者は重要なシーンを満遍なく見つけ出す技術です.本技術のポイントは,1)これから視聴・読書する予測範囲内での情報の重要度を用いた要約,2)映像作品の分析で得られたあらすじや次回予告の特性の反映,の2点で,「エキサイト生成」とも呼べる第三の技術です.これにより,視聴・読書を楽しむ上での重要情報の確認とネタバレを避けた情報提示が実現されます.
■ 想定される活用例 ■
映像作品や電子書籍でのユーザーの視聴・読書意欲を高める予告自動生成が可能です.オンライン講義では、生徒の進度に応じた復習・予習ポイントのまとめに活用できます.レコーダー装置への機能付与も想定されます.
■ 展示のみどころ ■
ユーザの視聴・読書行動に応じてパーソナライズされた「あらすじ」「次回予告」について,自動生成に関する技術の詳細と共に,電子書籍の読書行動に応じた情報提示に関する実施例を紹介します.これらの技術の背景となった,一般的に楽しまれている映画やドラマ,アニメを対象として,人間が感性的に創造しているあらすじや次回予告の作り方やネタバレを避けつつおもしろさを伝える表現方法に関する分析に関する知見も説明します.
■ 共同研究者 ■
立命館大学 情報理工学部 教授 西原 陽子
【英文タイトル】”Previously” and “Next” in a story – exciting summary with story progress
【英文氏名】Ryosuke Yamanishi
【英文所属】Kansai University
本イベントは、研究成果を企業へPR、または、産学連携に関する情報発信をおこなうと同時に、これから進路を考える小中高の学生にとっても最先端技術、情報にふれられる貴重な機会です。課題解決の研究で近未来を創造していきましょう!!
イノベーション・ジャパン2021~大学見本市 Online
一般公開期間:2021年8月23日(月)から9月17日(金)
講演日 8月25日(水)情報通信②
■ 8月31日(火)から研究者プレゼンアーカイブが公開されています。是非ご覧ください。
文:エンピツ舎