2020年に15名の創設メンバーと共に発足し,2021年に13名のメンバーを加えた本研究室では,世界を楽しくするための知見の究明や技術の開発に取り組んでいます.
なお,これ以外に本研究室での活動の様子や講義との関わりなどについては,以下のページでも紹介しています.
https://ccca-lab.net/for_students
研究室学生と教員で,研究テーマから研究室の選び方まで研究にまつわる様々なことについて話す様子をオンライン配信しています.
日時:
場所:You Tube
これまでに,ストーリーコンテンツ,音楽,ゲーム,飲食・旅行を対象とした様々なコンテンツ処理に関する研究(https://ccca-lab.net/project)を行ってきました.以下では,その代表的なプロジェクトを1slideでそれぞれ紹介します.
本研究室では,教員と学生は「プロデューサ」と「アーティスト」のような関係で各自最善を尽くして研究に取り組みます.研究課題に必要となる基礎的な知識や技術については,教員から提供します.一方で,現代の文化や芸術の中心にいる学生の感性を最大限にリスペクトし,研究の方向性等については対等な立場で議論していきます.学生は各自最善を尽くして,プロジェクトリーダーとして研究課題に取り組みます.
研究プロジェクト名とそのプロジェクトリーダーは,以下のURLから確認できます.
https://ccca-lab.net/project/projects2020-2021
専門演習がどのようにして始まるのか,どのように専門知識を身に着けていくのかについては特に多くの学生が気にかける点であると考えます.本研究室では,研究初期には「基礎」と「自己認識」を「成功体験」を通して身につけます.具体的には,以下のようなことに取り組みます.
3年生の春学期には,その後のインターン応募や就職活動などで必須となる文書執筆や対話によるコミュニケーション能力,そしてそれらの根底に必要となる「自分自身が自信をもって話すことができる社会的に認められる素材」を身に着けます.3年生の秋学期には,自分自身のキャリアを考えなければならないタイミングがやってきます.この時に,自分自身の能力を客観的に見て様々な方向性を検討できるようにするための知識や経験を積みます.
講義科目には,「〜系」といった区分があります.しかし,この「〜系」という謎のカテゴリには惑わされずに研究室を選択してもらいたいです.例えば,コンピューティング系と呼ばれる科目の中には,セキュリティやネットワークなどもあればインタフェースや機械学習などの分野が含まれています.しかし,いわゆる計算機科学分野では,これらはすべて異なる研究分野・専門性として扱われることになります.例えば,学部の外(就職活動など)で,「自分はコンピューティング系で〜」という説明をしても相手には専門性は伝わりません.他にも,例えば「メディア情報」という言葉は,計算機科学分野ではメディアという単語を英語の正しい意味で捉えており,画像や音声,言語などの媒体を扱う計算機科学として扱われる事が多いです.本学部で,「メディア系」と言われている分野は,一般的にはマスコミュニケーションやメディアクリエイティブと呼ばれることが多いです.また,教員や研究室には「〜系」という区分は正式にはありません.「〜系」という言葉に惑わされずに,自分自身で各研究室の専門性や研究室活動を通して学べること,成長のデザインを考えてもらいたいです.
本研究室を例に挙げれば,「何系の知識や技術が必要ですか?」と問われれば最も適切な回答は「すべて」となります.芸術や文化を扱う上では,メディアクリエイティブに関わる知識や技術も必要ですし,それらが社会でどのように評価されているのかといった社会科学的なアプローチも必要となります.また,人間の感性を分析するためには,基礎的な心理に関わる知識や実験に関わる知見も必要でしょう,当然ながら,これらの知見を統合してシステムを開発したり,客観的な分析を行うためには計算機科学の知識や技術も必要になります.短絡的に「〜系の研究をする」と選択するのではなく,これまでに複数の「〜系」とカテゴライズされた異なる分野の知識や技術を学んできた自分自身の可能性を信じて,自らの知的好奇心を深く考えて取り組む課題を想像・創造してもらいたいです.
各教員は,その専門分野の専門家です.多くの教員は,自らの専門性をもとにして社会や学術分野の発展に寄与するための研究活動を行っています.研究には,「新規性」「有用性」「信頼性」が求められるため,多くの研究活動は世界で最も新しい知識や技術を発見,開発していることになります.高等教育機関である大学では,教員と共に研究活動に取り組むことで,その専門分野における「最新の成果」を創り出すとともに,そのための方法論や基礎知識を学ぶ機会が得られます.このために,多くの先生は研究室の中での学生の研究への取り組みをデザインしているはずです.専門性によって適切なアプローチも変わりますし,同じ分野であっても教員のパーソナリティや経験などの違いによって異なる研究室運営がされています.どのような専門性を学ぶのかと同様に,どのようなポリシーで運営されている研究室で学ぶのかも今後のキャリアプランにおいて非常に重要な意思決定のポイントになります.
研究者の研究能力は査読つき論文誌・国際会議論文で評価され,学生との共著でこれらの論文を発表していることが教育能力としてみなされることが多いです:分野によっては,コンテストへの入賞などがこれらと同等に評価されることもあります.また,外部競争的資金の獲得状況なども研究者の研究能力として評価されます.本研究室は,2020年度に立ち上がったばかりで,関西大学総合情報学部の学生との共著の論文はまだ少ないですが,以下のページの研究業績のほとんどは学生(前任校・立命館大学情報理工学部)との共著論文です.関西大学総合情報学部でも,学生が社会的に評価される研究成果を出せるような研究指導と,その活動を活性化させるための研究資金の獲得に努めていきます.
https://ccca-lab.net/publications